公益社団法人神奈川県宅地建物取引業協会　

2017年3月号
No-126

発行責任者　相模南支部長　大塚亮一

製作責任者　相模南不動産事業協同組合理事長　長沢正彦

　会員の皆様、いかがお過ごしですか。２月は何となく穏やかな陽気の日が多く、こちらの地方ではホントにこのまま春になっていきそうな、「さくら」の香りまで漂ってきそうな日常です。

　世界では、ご存知の通りとんでもない事が起こり始めました。気にしだせば相当深いところまで進んでいく、底の見えない不安な情勢に思えます。
　アメリカのトランプ大統領の一挙手一投足だけに目を奪われがちですが、EUでは、今年選挙ラッシュとなります。オランダ・フランス・イタリア・・・おまけに中東ではイランの大統領選挙も控えています。正に不確実性の時代まっ只中と云った感じです。

　そんな中で、孫さんみたいな人もいれば東芝みたいな状況になってしまう企業もあり、国内での経済界はアベノミクスの「第３の矢」に、本当はどのくらい期待しているのでしょう。安倍内閣の意向を受けてか、生保各社がこぞって賃金をアップ・・・これが、地域経済を含め、一般庶民に景気の底上げを実感できる引き金になってくれれば有り難いのですが・・・まずは期待しましょう。

　入試の発表も続々と、そして新たな社会人も野に放たれる時期です。賃貸の動向は如何ですか？
　
　あっという間に今年も２ケ月が過ぎてしまいました。支部では相談研修委員会とレディース委員会（女性部会）のコラボで「谷　厚志」氏を講師に迎え、心の話術のお話を聞かせて頂きました。会場には一般市民の方も含め８０数人（会員と半々）の方が参加され講演に聞き入っておられました。

　タウン誌での広告も、回を重ねるごとに周知されてきたかなと感じております。講師の選定、皆さんが興味を持たれる演題、そして我々業界にも繋がる講演をプロデュースしようと役員の皆さんは頑張っています。会員の皆様からも、「こんな題材を取り上げてみてほしい」といった要望が寄せられたら嬉しく思います。

　また、青年部では組合と合同でボウリング大会を開催しました。競技の後は男女ともに楽しく飲んで、食べて懇親を深める事が出来たようです。ちなみに優勝は湘興ハウジングの鈴木正樹社長で、豪華？商品を手にしたようです。（若いってやっぱりいいですね）
女性では甲斐工務店の社長夫人が社長をしのいで見事に優勝されました。皆さんにももっともっと参加して頂き、日頃の運動不足やストレスの解消も兼ねて和気あいあいの一時を過ごしましょう。いつもの事ながら、担当役員の方々ご苦労様でした。

　支部では年度末に向け、新年度の事業計画、予算編成など大詰めを迎え総会への準備に努めています。

　さあ３月です。私たちもニュースの渦に呑込まれることなく、満開の桜をめざし頑張りましょう。

支部活動の報告　

支部顧問・伊藤弁護士からの耳より情報

住民票の除票や除かれた戸籍の附票

　不動産登記や自動車登録等における所有者等を特定するため、一般的には「住所と氏名」の情報が用いられています。この際に「本籍」の情報を使用することは、あまりないようですので、住民に関する情報は、とても重要です。

　不動産や自動車の所有者等が住所を異動せず、永年同一の場所に居住している場合には、住民票情報を取得することで所有者等本人を把握することができます。

　ところが、この所有者等が住所を１回でも異動してしまいますと、不動産や自動車の登記・登録情報に記載の住所により、所有者等本人を把握できなくなることがあります。例えば、所有者等が住所を市外に異動してしまいますと、もともとの住所地の住民票は除票となってしまいます。転出間もない時期ですと、登記・登録情報上の住所地で住民票の除票が取得できますので、これにより所有者等の転出先の住所を把握できます。
　
　ところが、転出から時間が経過してしまいますと、登記・登録情報上の住所地では住民票の除票が取得できなくなってしまい、所有者等がどこに住んでいるか分からないという結果が発生してしまいます。一般的には、住民票が除票となって５年を経過すると証明書の発行が受けられない状況です。

　昨今、所有者の所在の把握が難しい不動産が増加しているとのことで、国土交通省でも「所有者の所在の把握が難しい土地に関する探索・利活用のためのガイドライン」を策定しました。このガイドラインの中においても、住民票の除票の問題を指摘しており、所有者の所在を把握するため、住民票が除票となって５年を経過した後でも、その情報が残っている場合には証明書を発行することが提案されています。

　ところが、昨年末ころから、愛媛県松山市が５年を経過した住民票情報や除かれた戸籍の附票の廃棄を、愛知県豊橋市が平成改製原戸籍の附票の廃棄を発表しました。上記のガイドラインに逆行する対応です。

　この流れが続きますと、不動産の売買や登記の際に問題が生じるケースが増えてしまいます。愛媛県松山市の例では、一般社団法人松山宅建協会や愛媛県司法書士会が住民票の除票等を廃棄しないよう求める要望をしていますので、今後の対応が注目されます。地元相模原市においても、今後、５年を経過した住民票の情報や除かれた戸籍の附票を証明書として発行する対応をして欲しいと考えています。

みなさんご一緒に!　　参加お待ちしています!

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